2018年12月17日:更新。
ドイツで開催されている「Gamescom 2017」で『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』の新トレイラーが公開された。
今回のトレイラーから、ユージア大陸の情勢や軌道エレベーターについていくつか疑問が浮かんだ。
「Gamescom 2017トレイラー」ざっくり解析
インタビュー記事によると、今回のトレイラーは「E3 2017トレイラー」と対になる内容にしているとのこと。E3 2017トレイラーはオーシア視点、今回のGamescom 2017トレイラーはエルジア視点の物となる。
10秒
F/A-18がミハイ(老兵)の機体と思われるSu-30SMに追い回されている。このF/A-18の垂直尾翼には白い太線が1本描かれているようだが?(主人公(トリガー)の機体に描かれている白線は3本)
20秒
「スペア8! ドッグファイトは禁止だ!」の無線は、Su-30SMと交戦している時の物だろうか?
この無線に合わせてF-14のコックピットがアップで映る。
21秒
映像は再び1本線のF/A-18とSu-30SMのドッグファイトに。ここで地上の景色が見えるが、ギアナ高地みたいな森林が生い茂る断崖絶壁の上で戦っているようだ。
ケツを取られたF/A-18は、コブラを使ってSu-30SMをオーバーシュートさせようと目論む。狙いは成功し、今度はF/A-18が反撃する番……と思いきや、Su-30SMがハーフクルビットを繰り出して……。
32秒
エルジアの国旗がはためく。
33秒
OBC(『エースコンバット・ゼロ』に出てきたテレビ局)がニュース速報でエルジアが宣戦布告した事を、都市が爆撃されている様子と共に伝えている。
34秒その1
先のニュース速報の続きか、オーシア大陸とエルジアの地図を映しているようだが、トレイラーはオーシア大陸を拡大して映している。
オーシア連邦のオーレッド港(オーレッドはオーシアの首都)、セント・ヒューレッド軍港(『5』で序盤のミッションの舞台になった)、Aulick港、バーナ港(『5』でミッションの舞台となったバーナ学園都市の港か?)の4ヶ所に印が付けられている理由は? エルジアが宣戦布告してきたという事は、この4ヶ所が攻撃された? それともここからオーシア海軍がエルジアに向けて出発したとか?
34秒その2
ここでエルジア王女ローザ・コゼット・ド・エルーゼの演説が流れ、「海の向こうから押し寄せてきた大国オーシアが、王国領内に巨大な建造物、軌道エレベーターを建設しました」と言っている。
55秒
「戦争には慣れません」「しかしそれを差し引いても 今夜の街は異常です」の台詞と共に、戦場となった軌道エレベーターが映し出される。この台詞は軌道エレベーターの最寄りの街の状況を伝える物か?
1分00秒
戦闘機がチョピンブルグの上空を駆ける中、インテリ眼鏡マンは語る。「王女が国民を鼓舞し、進めてしまった戦争」と。
1分04秒
山岳地域を飛ぶ爪痕の3本線の機体。垂直尾翼とキャノピーの形状から、この機体はGripenの模様。Gripenの向こう側には僚機と思しき姿が見える。
1分10秒
戦闘が行われている市街地の様子を伝えるニュース。そして今回の戦争に関する報道を見ていると思しきローザ王女。自国を戦争へと向かわせてしまった王女の胸中はいかに?
1分16秒
E3 2017トレイラーにも出てきた「どちらを選ぶか?」という問いかけ。声はローザ王女だと思うが、王女に選択を問われているのは誰だ?
1分20秒
Su-30SMが離陸する中、「わたしには帰るべき国すらない」という女性の声(王女とは別人か?)。主人公(トリガー)が「爪痕の3本線」になる事と関係がある? ただ、トリガーは爪痕の3本線になってからも機体のオーシアのマークは付けたままなんだよな。
1分23秒
次はインテリ眼鏡マン(?)が「祖国は……今となっては遠いな」と呟く。
なお、Su-30SMを見上げるインテリ眼鏡マンの向こうに駐機中の機体が2つ映っている。これもSu-30SMか?
1分36秒
アーセナルバードから発進したMQ-101が迫る中、F-22Aがミサイルポッドを使用。
1分37秒
アーセナルバードに肉薄しダメージを与える。
1分39秒
男性の声で「満足できるな」「敵が熟練者ぞろいであることに」の台詞。不敵な台詞を言うのは誰だ? 1分49秒の「それだけの存在かどうか確かめさせてもらおう」の男性と同一人物っぽい?
王女の演説から浮かぶ疑問
トレイラーの34秒で出てくるローザ王女の「海の向こうから押し寄せてきた大国オーシアが、王国領内に巨大な建造物、軌道エレベーターを建設しました」という演説から、2つ気になる点が出てくる。
大陸戦争後に国家間の関係が変化?
1つ目は、大陸戦争後にユージア大陸の国家間の関係が変わったかもしれないという点。
49秒でユージア大陸の勢力図が出てくるが、これはミッション3のブリーフィングに出てくる物である。大陸の3分の2ほどが赤紫に塗られているが、これはエルジアの勢力圏を示していると思われる。E3 2017の時点ではエルジアがまた武力による制圧をしたのかと思ったが、王女の演説から、大陸戦争後にユージア大陸はエルジアを中心とした国際関係が構築されたようにも思える。
そういえば、『エースコンバット3D』でクーデター戦争直前のユージア大陸はオーシアとの軍事同盟締結を目論む南部国家群とそれに反発する北部・西部国家群との間で対立が生じていたと語られているが、2019年の勢力図はクーデター戦争直前の対立関係と似ているような気がする。
国際プロジェクトは見かけだけ?
2つ目は、軌道エレベーターはオーシアが強引に主導権を握っているのではないかという点。
まず、軌道エレベーターの建設場所がガンサー港湾であるのはなぜかという疑問がある。軌道エレベーターは赤道付近に建てるのが理想であるが、オーシアのオーレッド湾も赤道直下なので建設出来るのにも関わらずである。思うに、オーレッド湾に軌道エレベーターを作るのはあからさまにオーシアが利権を握ろうとしていると映るので、それを表向きは払拭するためにユージア大陸に作ったのではないか? そして、軌道エレベーターの利権をオーシアが握り、それをエルジアが不服に思っていたのが戦争の一因になった、と。……この予想が当たっていたとしたら、オーシアはまたベルカ戦争の時のような事をしたのかって話になるな。
また、軌道エレベーターは新技術であり安全性に疑念があることから(理由の1つとして、2019年の時点でも小惑星ユリシーズの残骸が残っているかもしれない)、1号機はオーシア国外で建設し、ノウハウが蓄積されたらオーシア領内にも建設しようという打算も絡んでいるかもしれない。
塔が先か?介入が先か?
“玖條 遊兎さんのコメント”より
また、オーシアはエレベーター護衛のためにアーセナルバードを複数展開しています。対立陣営のエルジア国内に。これもエルジアから見れば軍事的威圧ですよね……
このコメントを受けて、軌道エレベーター建設にはオーシアの「ユージア大陸に対する影響力を強めたい」という思惑も絡んでいるのではという説が頭に浮かんできた。だとすると、ユージアでの軌道エレベーター建設は、
- ユージアで軌道エレベーターを建てる事になったから、これを機にエレベーター警護を理由としてオーシアが軍を駐留させてユージアへの影響力を強めた。
- オーシアがユージアへの影響力を強める口実を作るため、軌道エレベーターをユージアに建てさせた。
コメント
どちらに着くか?
の問いかけ相手の1人がプレーヤーだという可能性はどうなんでしょうか。
いずれにせよ楽しみですね。
自身のTwitterでも考察してたんですけれど、やっぱり軌道エレベーターがエルジア領内に建造されたのが気になりますよね。
私は、軌道エレベーターの建設には何かデメリットがあって、それをエルジアに押し付けたのではないかと思っています。
海上に基部を建設することから海流や海洋資源、環境への影響、軌道エレベーター稼働に必要な電力などなど。
また、オーシアはエレベーター護衛のためにアーセナルバードを複数展開しています。対立陣営のエルジア国内に。これもエルジアから見れば軍事的威圧ですよね……