ウチの観測範囲でも「映画『パシフィック・リム』が凄い!」という声が多く上がっているけれど、『パシフィック・リム』の日本語吹き替え版に関してこんな記事が。
“クランクイン! – 日本語吹き替え版に異変!? プロの人気声優、続々起用の背景”より
今回の起用に関して、配給のワーナー・ブラザースによると、「タレントさんを使った日本語吹き替え版は、インターネット等でバッシングされることも多いんです。『パシフィック・リム』は、日本の特撮ファンだけでなく、特撮にかかわる人や専門家も納得するよう、しっかりとつくられた作品です。その世界観を壊さないよう、ベテランの声優さんを起用させてもらいました」とのこと。
(中略)
また、別の映画関係者も、「露出目当てでタレントを起用した結果、クオリティの低さやイメージとの違いを、映画ファンや作品を期待する人たちから指摘され、演じている俳優のイメージに合い、クオリティの高い吹替えを実践できるベテラン声優、つまり“プロ”への依頼が増えています」と、現状を明かす。
作品のイメージを考えない“商業主義や話題性だけを考えたキャスティング”の愚かさを、日本の映画配給会社がようやく気付き始めたという内容の記事。ただ、記事は声優による吹き替えを“目新しさが目的”というようにも書いているが、それは違うんじゃないだろうか(そもそも「異変」と言ってる時点で間違っている気がするけど)。
現在、芸能人起用よりも、本数が減っていたプロの声優起用のほうが目新しくて注目度も高くなり、バッシングも避けられるとあれば、迷う必要はない。しかし、目新しさがなくなったとき……本当の正念場は、そのときかもしれない。
で、タレント声優偏重から声優に吹き替えを依頼するようになった現状に対しこういう警鐘を鳴らす人もいる。
人気声優陣っていうのも売り込む方向が違うだけで同じことやってんじゃないの? / “日本語吹き替え版に異変!? プロの人気声優、続々起用の背景 – 映画 – ニュース – クランクイン!” http://t.co/75SMzCLgQu
— zuzusea@aurora arc (@zuzusea) August 11, 2013
“はてなブックマーク – brainparasiteさんのブコメ”より
浮動層狙いの芸能人と声優ファンという固定層狙いを天秤にかけていて、作品によって使い分けてるぐらいに見える。
つまり、「あの人気声優達が!」も度が過ぎれば今まで横行していたタレント声優のゴリ押しと変わらなくなってしまうのではないかという話。そしてこの危惧は2012年の「Halo4キャスト変更問題」という形で実際に起きてしまっている(なお、アニメやゲームでゴリ押しや人気先行など無理なキャスティングが過去に行われていなかったかというと、無かったとは言い切れない)。
映画に限らずエンタメ作品で大切なのは、起用するのが芸能人でも声優でも「作品やキャラクターにマッチしたキャスティングを心掛ける」ということ。『パシフィック・リム』がウケた理由は、単に「プロの声優に吹き替えを依頼したから」ではない。
『パシフィック・リム』は、日本の特撮ファンだけでなく、特撮にかかわる人や専門家も納得するよう、しっかりとつくられた作品です。その世界観を壊さないよう
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