- 2014年2月12日:日本版トレイラーが見れなくなったので、海外版に差し替え。
2013年7月19日に発表されたシリーズ新作『エースコンバット インフィニティ』。
7月26日にエースコンバット公式Twitterで予告があった通り、8月2日夕方にティザームービー第2弾と、『エスコンINF』がダウンロード専売タイトル――F2P(Free-to-Play/基本無料)のダウンロード専用ソフトである事が発表された。
「従来のゲームシステムを採用」とアナウンスを出した理由
ゲームメディア各社の記事によると、『エスコンINF』は従来のゲームシステム――『アサルト・ホライゾン』以前のシステムを採用しているとのこと。こうアナウンスを出すのは、やはり『アサルト・ホライゾン』の演出やDFMの“強制”が非難轟々だった事が関係しているのだろか? 「あの強制がまた登場するのでは?」というプレイヤーの懸念を払拭するために、早い段階で「従来のゲームシステムを採用する」という情報を出したような気がする。
気になる配信開始時期は?
ムービーの最後に出てくるように『エスコンINF』は2013年中に配信開始と見てよいのですかね? そうだとしたら、『エースコンバット3D』並に発表から配信開始(発売)までの時間が短い作品になる。
F2P(Free-to-Play)とは?
本題に入る前に、まずF2P(Free-to-Play)とは何かを確認しておくと、F2PとはPC向けオンラインゲームとかに見られる「基本無料ゲー(課金要素はアリ)」の事である。
ただ、私が見たところF2Pゲームと従来のオンラインゲームは区別されている感覚があり、
- 『ガールズ&パンツァー』人気もあって日本で広がった戦車ゲー『World of Tanks(WoT)』
- XboxLiveアーケードの『HAPPY WARS』
――の2つはF2Pソフトの例になるのではと思う。
この2つのソフトは課金すれば簡単に「俺Tueee!!」をやれるソフトではなく、
『World of Tanks』は戦車のランク(エスコンで言うと機体レート)によってマッチメイキングされるため、ゲームを始めたばかりの人が課金で高ランクの戦車を手に入れたとしても、オンライン対戦では地道に腕を磨いて装備を揃えたベテランがひしめく戦場に投げ込まれる。また、課金戦車が絶対的に有利な性能を持っているわけでもないので課金無双は成立しづらい。(cf.4Gamer.net)
『HAPPY WARS』は、装備にウエイト(重さ)が設定されているので、装備可能なウエイトの上限が低い序盤では性能が良い(=重い)課金アイテムは却って使いづらい。また、装備のパラメーターが絶対というわけでもないので、無課金でも時間を掛ければ課金勢との差は無くなる。あとは立ち回りの巧さの勝負。(cf.HAPPY WARS Wiki)
――と一筋縄ではいかないゲーム設計となっているので、ユーザーから好意的に見られているようだ。F2Pはこう設計が上手くいってるゲームを指し、課金無双をやれてしまうゲームはフリーじゃない「課金ゲー」と言われてしまっているイメージがある。
さてエースコンバットはどういうゲーム設計になるのか? ちなみに、バンナムのF2Pタイトルの例としては『ガンダムオンライン』があるそうだけど、実態は……(汗)。
ソロプレイと「オンライン協同戦役モード」を用意
今のところ、『エスコンINF』はソロプレイ専用の「ストーリーモード」と、プレイヤー同士で編隊を組んで敵NPCと戦う「オンライン協同戦役モード」の2つが用意されるという。
エスコンでCO-OPと言ったら『エースコンバット6』と『エースコンバットX2』、そして『アサルト・ホライゾン』で採用されているが、今度の「オンライン協同戦役モード」はソロプレイのおまけとかではなく、別物のストーリーが展開されたりするのだろうか?
ティザームービー第2弾を解析する
さて、ここからはティザームービー第2弾をざっくり解析する。
7秒
例のキャッチコピーと星が堕ちる空をバックに、「今日もまた隕石の屑が多いな」「厄災からもうすぐ20年だってよ」と会話が。『エスコンINF』の舞台は小惑星落下から20年後の世界? そして「まだ空にはカケラがいっぱいなのにな」の言葉。
15秒
PROJECT ACESのロゴ。
23秒(1)
『エースコンバット04』の「Rex Tremendae」をBGMに、東京の羽田空港近く(バンナム本社所在地辺り)と推測されている場所にできたクレーターが画面に映る。
このBGMと言い、さっきの「まだ隕石の屑が多い」「空にはカケラがいっぱい」という台詞と言い『エースコンバット04』を意識させているような。
23秒(2)
映像はクレーター上空を飛ぶコックピット視点に。このコックピットはフランカーの物かと思ったが、コメント欄で頂いた情報によると正解はMiG-29ファルクラムらしいとのこと(cf.ACAHのファルクラムとの比較画像)。
そして「グッドフェローよりボーンアロー各機」「これより作戦行動を開始する」という無線が届く。グッドフェローは管制のコールサインか? そしてボーンアロー(BONE ARROW)は、7月17日に河野プロデューサーがうpしたエンブレムの部隊ではないかと推測される。
夏場はソーダが欠かせないのです!気分スッキリ、仕事も捗ります!こんなもんでどうでしょうか。笑。 pic.twitter.com/wNUWl1Le2M
— Kazutoki Kono : 河野一聡 (@kazutoki) July 17, 2013
26秒
映像は、7月26日に「公式Twitter」でうpされた画像と同じブリーフィング画面に変わる。ブリーフィング画面については【骨のエンブレムの正体?――8月2日辺りに新情報公開】の記事を参照されたし。
このIYULI絡みのミッションのブリーフィングで、「汚れ役は俺たちプライベーティアの出番だ」の台詞が。プライベーティアとは3つめの部隊名である気がするが、バートレットPによると「プライベーティア」はキナ臭い意味を持つ単語だそうな。
ちなみに字幕にあった「プライベーティア」とは私掠船、即ち政府に認可された海賊のこと。骨の意匠といい、ボーンアロー隊はもともと根無し草的な存在だったのかもしれません。あるいはZEROのような傭兵か。 #万年大尉のエスコンインフィニティ解析
— バートレットP (@JackBartlettP) August 2, 2013
IYULIは周囲に小惑星が落下し、それの影響からか人(難民?)が集まるキナ臭い土地である。そして不穏な単語である「プライベーティア」と「汚れ役」。IYULIの地はますますキナ臭さを増しているようだ。
また、ボーンアロー隊も「骨→骸骨→亡霊」と連想すれば「ラーズグリーズの亡霊」のような非公式部隊・存在しない部隊になるのではないかと思う。
29秒~31秒
ティザームービー第1弾のラストに出てきた、浜離宮恩賜庭園近くのクレーター上空を飛ぶPAK-FAの映像が。その次は夕暮れの東京タワー(?)が映るが、周囲のビルからは火と煙が吹き上がっている。
そして都市の上空(東京だと仮定すると、画面中央下の道路の形から芝浦の上空?)で始まる空戦。ここでマッピーのBGMを口ずさんでいた女性の物と思しき声が「こんにちは 空賊さん」と告げる。また、背中に白い線を入れたASF-X震電Ⅱの編隊(これがリッジバックスではないかと見られている)が現れるが、この戦場に駆け付けたのか?
32秒
画面は一転して南国かどこかの島に。画面右には何かの施設、そして中央下には長い橋が見える。初めて見た時はコモナ諸島ではないかと思ったが……。
33秒
島の次は、海岸に広がる工業施設。煙突が見えるので石油関連施設の可能性もあるが、そういえば『エースコンバット6』のミッション5の舞台であるラルゴムビーチの油田施設に似ている気がする。
34秒(1)
3つめは雪山。雪山はほとんどのシリーズで登場しているので、絞り込むのは難しい(汗)。ただ、先の2つと関連付けるのならば、『エースコンバット04』ミッション3のシェズナ山、『エースコンバット6』ミッション7のセルムナ連峰が可能性として挙がる。
34秒(2)
また海。島の間に長い橋が架かっているので、1つめの映像よりコモナ諸島っぽい感じがする。
35秒~37秒
5つめは砂漠か荒野かに出来たクレーター。なお、画面の左下には炎上する施設が一瞬だけ映る。
「極超音速で飛来する物体を感知!」という無線と共に、映像は山脈の上空を飛ぶ大型機に変わる。そして『エースコンバット6』に登場したアイガイオンの左腹が。……となると、さっきの大型機の映像はギュゲスまたはコットスを映した物になるな。
アイガイオンの左腹映像の次は上面。ニンバスの発射口が見える。なお、画面右上に映っている戦闘機はアイガイオンの護衛機か、それとも敵対機か?
37秒~40秒
高空から眺めるストーンヘンジらしき施設。施設中央部の右側が損壊しているように見えるが、これは雲の影だったりする。もしこれがストーンヘンジなら、施設右下にあるのは空港となる。
そのストーンヘンジらしき施設から一閃! 直後に画面が切り替わって、空中で何かが炸裂する。この爆風は『エースコンバット6』のニンバスの物のように見えるが……。そしてその爆発を横目で見るデルタ翼機(尾翼やエアインテークの形状から判断するとTyphoon?)。もしやこの爆発はストーンヘンジがニンバスを撃ち落とした事によるもの?
41秒~44秒
例の背中に白線を入れた震電Ⅱの部隊が編隊飛行をしている。これは第1弾ムービーに出てきたシーンのロングバージョンか。
44秒
夕日を浴びるクレーター。これは第1弾ムービーに出てきた羽田空港近く(バンナム本社付近)のクレーターを夕方に撮影した物か?
45秒
今度は別のクレーター(画面右上)。PAK-FAと一緒に映っていた浜離宮恩賜庭園近くのクレーターを別アングルから映した物?
画面左を良く見ると白い軌跡が。ドッグファイトでミサイルが命中したらしい。そして画面左下から現れた機体がレーザーを発射、1機がそのレーザーで爆発炎上する。レーザーと言えばADF-01ファルケンとADFX-01・02モルガンがいるが、今のレーザーは振り回しているように見え、しかも機体の形状がファルケンやモルガンと異なるように見える。
頂いたコメントのように「ナイトレーベンでは?」という説もあるが、この機体、ナイトレーベンやジオペリアにしては前部が“もっこり”しているような?
レーザーは「振り回している」というより「機体の急激な方向転換により向きを変えている」ように見えるという意見も。
47秒
レーザーが光ったのと同じ空か、TyphoonとMiG-21のコンビが登場。「ヴァイパー 作戦は!?」の声が。
画面は切り替わって、アイガイオンが戦闘機を引き連れて大名行列をしている。
48秒(1)
第1弾ムービーにも出てきた「SORTIE ORDER」のアラート。そしてさっきの「作戦は!?」への返事なのか「見えたものから潰せ!」の声が。
そしてCFA-44ノスフェラトゥが登場。直前のアラートはノスフェラトゥに対して出されたものなのか?
48秒(2)
品川を始めとする湾岸地域を映したブリーフィング画面が。地図の東京湾上空には「RIDGEBACKS」の文字、港区の辺りには「UNF GROUND FORCES(国連軍地上部隊?)」と敵(ENEMY)が対峙しているのが見える。なお、東京都北東部や渋谷区・杉並区の辺りも戦場になっているらしい。また、地図を見ると大田区の辺りに大きなクレーターができているのが分かる。
次に画面右のデータ欄を見ると、作戦エリアは「TOK(東京)」、作戦名は「OVER◯◯」、任務の種類は「CAS(Close Air Support、近接航空支援)」、日時は「August 1◯ 1730hrs(8月1◯日の17時30分)」と読み取れる。
49秒(1)
ドッグファイトの映像へ。この機体は迷彩からSu-37ターミネーターか……と思いきや、カナード翼が付いてないので二代目Su-35(Su-35フランカーE)のようだ。Su-35が相手をしているのは、CFA-44が1機と妙な形をした機体(有人機ではない?)が3機。
49秒(2)
さっきの「SORTIE ORDER」と似た画面だが、中央の数字は24:00:00→23:59:59とカウントダウンを始める。
49秒(3)
「砲撃来るぞ!」の声が響く空をCFA-44と「謎の全翼機」が駆ける。この全翼機、個人的にはどこぞのR-X66(ダブルシックス)を連想したけど、もしや無人機だったりする? 過去シリーズに登場した無人機とは形状が異なるが、CFA-44に追従しているのでマーレボルジェのような存在かもしれない。さっきのSu-35が相手をしていたのもこの全翼機か? あと、この全翼機は先ほどレーザーを振り回していた(?)機体と形状が似ているような気も?
ここで、「『エスコンINF』は小説『イカロス・イン・ザ・スカイ』の世界である」という説を提唱している人がいるけど、小説では自衛隊が無人機を開発している話と、CFA-44を開発している国が無人機の研究も進めている話があったので、あの全翼機は『イカロス・イン・ザ・スカイ』の無人機が元になっている可能性も考慮するべきかもしれない。
50秒
アイガイオンが敵と戦っている。その次のシーンでは空中で何かが爆発しているが、さらに地上でも大きな爆発が発生する。
51秒
CFA-44が4機の謎の機体を従えてこちら(画面手前)に向かって飛んで来る。こちらと擦れ違った後、カメラは編隊の後ろ姿を捕らえるが、映像には例の全翼機の姿が……。
52秒
画面暗転。「行くぞルーキー!」の声の後、『エースコンバット インフィニティ』のタイトル。
56秒
タイトルを背景に「AWACSスカイ・アイから全機へ」「これよりストーンヘンジ破壊作戦を開始する」の無線が。スカイアイと言えば、ご存知『エースコンバット04』の麗しき美声。
だが、この「スカイ・アイ」は『04』のスカイアイと比べて声が高い(渋さが足りない)。はたして同一人物なのか、それとも同じコールサインを持つ別人なのか?
59秒
ストーンヘンジ上空でニンバスの物らしき爆風。それをTyphoonが眺めている。
1分01秒
ストーンヘンジらしき図をバックに「2013 For PlayStation 3 system」の文字。
図の8つの砲台(?)の内の1つに円が表示されていないのは既に破壊されているから? あと文字に隠れているけど、中央部分にも砲台か何かが見える(Twitterでフォローしている人は「あの中心部分からエクスキャリバーが」というネタをツイートしていたり)。
まとめ
ティザームービー第1弾で示唆された超兵器や架空機がシリーズで出てきた物と同一であるらしい事が第2弾ムービー明かされたので、『エースコンバット インフィニティ』はこれまでのシリーズを一緒くたにした「お祭り的作品」である事は間違いないだろう。ただ、過去の要素を使いまわすだけでなく、CFA-44に追従する全翼機のように新要素もちゃんと用意しているようなので、この辺りがどうなるかは気になるところである。
一方で『エスコンINF』の舞台はどこなのか、世界設定はどうなっているのかという疑問は一層深まってしまった感がある。今回のムービーから東京が舞台の1つであることはもはや間違いないだろう。しかし東京だけでなくエスコン世界のコモナ諸島やラルゴムビーチといった場所がムービーに出てきたのは一体……。また、小惑星の落下は世界にどんな影響をもたらしたのかという話にはまだ触れられていない。謎が深まる舞台設定については続報待ちか。
コメント
25秒あたりのコクピット視点はAHで確認したところMig-29のようです
一応比較画像貼っときます
http://p.twipple.jp/YRrNz?p=b&utm_expid=30904704-6.OM8acBNlS7-nSSaVbx4SOg.1&utm_referrer=http%3A%2F%2Ft.co%2Fgqq3jAGIt7
「謎の全翼機」は3に登場した”X-49 ナイトレーベン”のようにも見えますね。
気鋭にや野菜が認められるので確証はないですが、
同機は大出力レーザーキャノン搭載機であることからも
45秒にレーザーを発射した期待との関連性が伺えます。
各作品がクロスオーバーした世界だとするなら、可能性もゼロではないかも知れません。
(ただし、設定上ナイトレーベンの開発開始は2028年で、時代設定が一致しないです)
レーザーのシーンを何度もスロー再生やフレーム送りで確認をしてみたのですが、
レーザーそのものを「振り回している」というよりも「急激な方向転換で機体ごとレーザーの向きを変えている」ようにも見えます。
となると、かなりのレベルの変態機動が出来ると思われます。
ストーンヘンジの中央にある砲台のようなものはジャミング施設ではないでしょうか
04にもあった機銃や無誘導爆弾、置きミサイルで破壊しないとストーンヘンジにロックオンできなかったものだと思います
>>名無しさん
『エースコンバット04』のジャミング施設にはティザーサイトのような突起物(?)は無かったと思うので、新しいギミックでも加わるのかなと考えたわけです。
もしくは、単にストーンヘンジのデザインが修正されただけで突起物に特段の意味は無いのかもしれませんね。