無人機が行き着く先とは? E3 2017インタビューを読む[エースコンバット7]

投稿日:2017年6月16日

エースコンバット7

  • 2017年6月20日:4gamer.netのインタビュー記事が公開されたので更新。

無人機が行き着く先とは? E3 2017インタビューを読む[エースコンバット7]

 「E3 2017」でミッション3が【プレイアブルデモ】として出展された『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』。
 各ゲームメディアで河野プロデューサーのインタビュー記事が掲載されたので、情報を整理しつつ気になった点をピックアップしてみる。

 

「ファミ通」インタビュー その1

「消耗品」として描かれる無人機

 プレイレポートによると、アーセナルバードが搭載している無人機「MQ-101」が自らを盾にしてアーセナルバード本体への攻撃を防いでいるとのことだが、プレイ動画を見直すと、アーセナルバードのプロペラにミサイルを撃つとMQ-101がプロペラの前に立ちはだかる様子が確認できる。河野プロデューサーが解説動画で「UAVが邪魔しますね」と言っていたのはこの事か。
 MQ-101を使い捨ての盾としても使うというのは、攻撃の手段として登場してきた過去作品の無人機とは一線を画する。この「消耗品」のイメージが強調された無人機と、「最後の有人戦闘機」と言われたF-104 スターファイターがどう対比されるだろう?

雲はミサイルにも影響を与える?

 前記事で触れた通り、『7』では雲がレーダーの表示や機体の挙動に影響を与えるのだが、インタビューでは「雲の中では、ミサイルやレーザーなどの武器はどのような影響を受けるのか」という発言も出てきている。雲の中ではミサイルの誘導性能や射程距離が低下したり、レーザーだと威力の減衰が起きたりするのだろか?

当事国双方の視点をゲーム内に出す

河野 本作のストーリーは、エルジアとオーシアの主張、そしてこの対比もテーマのひとつになっているわけですね。

…ということは、過去のナンバリングタイトルと比べて敵対勢力側の視点(『7』だとエルジア側の視点)を多めに“ゲーム内に”出していくのだろうか? 『04』では「ISAF諸国が難民問題をエルジアに押し付け、それが大陸戦争勃発の原因の一つになった」という事情がゲーム内では語られていないので、公式サイトの資料に目を通したかどうかで『04』のストーリーの受け止め方が大きく変わった。
 エルジアの視点も描かれるというのであれば、それがトリガーに伝わり影響を与えるのだろうか? それでエンブレムや所属を捨てて「爪痕の三本線」を掲げることになるのか? それとも「それはそれ、これはこれ」で独立した話になるのか? ただ、E3 2017トレイラーにローザ王女と思しき「あなたなら どちらを選ぶかしら?」という台詞があったので、『04』のサイドストーリーのようにエルジア視点にトリガーが徐々に出てくるのかも?

「ファミ通」インタビュー その2

異形の前進翼機

シャープ過ぎる前進翼機[エースコンバット7]

シャープかつ細すぎる前進翼機。

 「E3 2017トレイラー」に出てきた、シャープかつ細すぎる前進翼機。ファミ通のインタビュー第2弾において、この機体は無人機であることが明言された。

河野 そして最初の打ち合わせで、無人機を出してこういうことをやりたい、といった話をして数日後、すぐにメールで冒頭のシーンが送られてきたんです。その内容は、無人機が発展してきて「このままじゃいけない」というおじいさんのセリフから始まるというものです。

河野 あれは無人機ですが、とても重要な機体なんですよ。「このタイミングで出すんだ?」と、スタッフと話をしたほどです。「あの機体はなんだろう?」とか「あれはなぜ存在しているのか?」といったことは、話の核心につながっていくところなので詳しくはお話できませんが、ティザー的に見せるのはアリかと思い、オーケーを出しました。

 オープニングで無人機に対する疑問を提起し、物語の核心に繋がる存在として異形の前進翼機が登場する。となると、異形の機体は「無人機が行き着く先」とでも言うべき存在になるか。「行き着く先」というのは無人機の性能の進化・発展の先の事であるが、運用思想の先も意味しているのではないかと思う。エスコンシリーズにおいて無人機は攻撃の手段であったのが、『7』では使い捨ての盾としても使われるようになった。有人機よりピーキーな動きができ、資源があれば数を揃えられる、またその気になれば使い捨てもできる、そんな無人機の運用思想の行き着く先は? ブッ飛んだ事を言うと、機首部分が矢尻のように見えることから特攻兵器としての性格も持っているのではと疑っている。
 異形の機体に関しては、武装がどうなっているかも興味深いポイントである。機体の大きさがどれほどかはまだ分からないが、あれだけ細いと物はそんなに積めないのではないか?

首都機能

 E3 2017トレイラーで「首都ファーバンティ」という単語が出てくる。ファーバンティは小惑星ユリシーズの落下により南部地区が水没するなど大きな被害を受けていたのだが、大陸戦争後も首都を移転するという話は出なかったらしい。ただ、『攻殻機動隊』のように政府機関の一部が別の場所に置かれている可能性もある(『攻殻』では首都は福岡市であるが、公安9課本部がある新浜県新浜市(S.A.C.シリーズだと神戸沖)にも外務省や厚生労働省、内閣情報庁といった政府機関が置かれている)。

老兵ミハイのプロジェクトとは?

近未来的なフライトスーツを着た老兵[エースコンバット7]

近未来的なフライトスーツ。

ミハイ(老兵)のフライトスーツをモニター中[エースコンバット7]

フライトスーツをモニター中。

 老兵こと「ミハイ」が参加しているプロジェクトは、高齢パイロットが戦闘機動に耐えられるようにし、ひいては戦闘機パイロットの耐G能力を向上させる事が目的の1つではないかと考えているのだが、今回のE3 2017トレイラーから、このプロジェクトは「コフィンシステムの完成」を目的にしているのではという見方をしている人がいる。

ヘルメットから伸びる複数のケーブル[エースコンバット7]

ミハイのヘルメットから伸びる複数のケーブル。

ミハイ(老兵)のHMDにアイセンサー?[エースコンバット7]

HMDには視線入力機能が装備されている?

エースコンバット3のエアロコフィン

コフィンシステム(エアロコフィン)の様子。
※エースコンバット3より

 『エースコンバットX』をプレイした人はお分かりの通り、2020年頃には「COFFINシステム」を採用した機体がいくつか登場している。で、ミハイのプロジェクトは「COFFINシステム」の先――神経接続操縦システム「コフィンシステム」の完成を目的としているのではというのである。
 ミハイのヘルメットは単にデータ収集のために付いている物かと思っていたが、コフィンシステム説を見掛けてから、ミハイのヘルメットは『新機動戦記ガンダムW』に出てきたガンダムエピオンのデータヘルメット(ヘルメットを介して操縦者の脳にゼロシステムの演算結果を直接伝達すると共に、脳内神経伝達物質の分泌量をコントロールしている)に近いのかもと思うようになった。また、PSX2016トレイラーに、COFFINシステムに実装されているという視線入力機能がミハイのHMDに装備されているかのようなシーンがある。

ミハイの素性は?

 ちなみに、この方はミハイの素性について次のような説を提唱している。

インテリ眼鏡マンの素性は?

 ついでに、インテリ眼鏡マンの正体が、PSX2016トレイラー公開時に見掛けた「『3』のサイモン・コーエンの若かりし姿」説というのはどうなんだろ? サイモンは2000年1月17日生まれで、『7』の時点では19歳となる。ただ、『3』のサイモンは髪と眉毛の色は黒なんだよな。

フレアはL3+R3で使用

 『7』のフレアは「L3+R3同時押し」で使用するとのこと。『アサルト・ホライゾン』ではフレアの使用ボタンがL3なために暴発する事があったので、ちゃんと改善されてますね。

ミッション数は?

――どんなシナリオになるのか、とても楽しみです。シナリオのボリュームも気になりますが、具体的にどのくらいになるのでしょうか?

河野 『04』と『5』の中間くらいです。『インフィニティ』など、これまでのシリーズ作のデータを使い回せば、さらなるボリュームアップは簡単なのですが、ゼロから作り直しているため、このくらいに落ち着きそうです。

……ということは、20を超えるかどうかという所か。『5』のように単発ミッションと長時間ミッションが良い塩梅に用意されていると期待したい。

「Game Watch」インタビュー

VR専用モード

――VRモードは本編とは別に用意されるものになるのでしょうか?

河野氏: はい、VR専用のミッションを数種類用意します。当初は本編をそのままVRにすれば行けるかなと甘く見ていたのですが(笑)、まったくそんなことはありませんでした。

 VR専用コンテンツを本編ミッションとは別に用意することは「PlayStation Experience 2016」の時に検討中として語られていたが、これで確定となった。

ファミ通.com – 『エースコンバット7』で目指すものとは? PSX会場で河野一聡氏に直撃【PSX 2016】”より

――改めてとなりますが、『エースコンバット7』のVRについてお聞かせください。

河野 『エースコンバット7』は本編のキャンペーンモードもあり、PS VRで遊べる部分は、特別なVR専用のコンテンツとして収録することを考えています。キャンペーンとVRは、『エースコンバット』として根本の“エースパイロットになる”というコンセプトはいっしょなのですが、表現や進化の方向性が異なるんです。VRは描画処理や表現レベル、体験の焦点が違いますし、本編のキャンペーンモードは、物語を主軸においたゲームプレイとストーリー体験との融合になります。カメラは一人称だけではなく、カットシーンなど映画的な視点を持ち合わせているんですよね。VRでそれをやると一瞬で没入から覚めてしまいますし、酔いの原因となる場合があるんですよ。VRは完全主観で自分の目の、パイロット視点だけで、その錯覚から醒めさせたくないように作っています。

 VRモードは外伝的なミッションとなるのだろか? それともストーリーとは独立したミッションが用意されるのか?
 なお、VRモードでは3D酔い対策のため操作方法がエキスパート(ノーマル)操作に固定されるとのこと。

 

Game Watchのインタビュー記事の数日後に公開された【4Gamer.net】のインタビューでは、VRモードは「本編に組み込まれています」と語られている。となると、VRモードは外伝的な物になるのか?

「電撃オンライン」インタビュー

登場する機体の数は?

 現世代機レベルの表現で30機ぐらいは揃えたいと思っています。これまでの流用でよければ機体数をもっと増やせるのですが、本作はデータを最初から作り直しているので。

 直近の作品で架空機およびレシプロ機と爆撃機を除くと、『インフィニティ』では50種、『3D』では24種の機体が登場している。機体ファミリーごとに登場する機体が整理されると思うが、試作機がどうなるかが気になりますな。T-50とX-2(ATD-0)は出ると思われ。

「4Gamer.net」インタビュー

大きな雲は操作に影響を及ぼす

河野氏:
これまでのエースコンバットでは,空中に板を並べることで,雲っぽく見せるという手法を使っていました。それが今作では,雲の内部まで演算して作っているので,実際に雲の中に入ることができますし,どの方向から見てもちゃんと雲に見える。つまり,空中のマップ効果があるんです。じゃあ戦闘機がその中に突っ込んでいったらどうなるのかというと……大きな雲の周りって,気流が発生しているんですよ。そのためガタガタ揺れたり,操作に影響が出たりする。

 『アサルト・ホライゾン』では限定的にだが天候のせいで機体(視界)が揺れる場面があったが、解説動画でも触れられていたように、それが今作では特別なギミックではなくなり、視界が揺れるだけでなく操作にも影響が出るという。
 これに関連して気になるのだが、ミッション中に天候はある程度の経時変化をするのだろうか? 同じ場所でも雨が降ったり止んだりしたり、日没を迎えて視界が悪くなったりするとか。

ジュネット3度目の登場は?

河野氏:
すでに発表していますが,作中の時代は2019年で,「4」「5」の後ということになります。「エースコンバットX スカイズ・オブ・デセプション」とは同時期だったりしますが,別の大陸での話でもありますし,つながりはあまり重視していません。それよりは,4→5→6→7というナンバリング軸の世界観で捉えてもらうといいと思います。

 ファミ通第1462号(12月8日発売号)のインタビューで「『5』をやった方がニヤリとするような人物も用意しています」という発言があった。もしかして『エースコンバット5』『X』で物語の語り部を努めたアルベール・ジュネットが3度目の登場をするかもと思っているが、どうなんでしょうね? 『X』の舞台は2020年前後と年がきっちり定められていないので、可能性はあると思うのだけど。

ケストレルⅡは初代と同じ道を歩む?

河野氏:
 ケストレルは一度沈んでいる艦ですので,驚きの物語が用意されています。当然ながら,思い付きで出すわけではなく,片渕監督と相談したうえで,それなりの役割を担ってもらう予定です。

 空母「ケストレルⅡ」は物語の背景を示す存在として登場するのだろうと思っているが、それに留まらず主人公に思いっ切り関わってくるのだろか? 初代ケストレルと同じ道を歩むとなったら出来過ぎな気がするが、主人公が爪痕の3本線になってからもケストレルⅡとの縁は切れないようだ。

ポストストール機動

4Gamer:
 ……すみません。ポストストール機動とは?

河野氏:
 失速状態で行う空戦機動で,いわゆる「コブラ」とか「フック」というやつですね。エースコンバットでは,一度ワンボタンでできるようにしたことがあるんですが,なんだか必殺技っぽくなってしまって。あの方向性は間違いでした。今回は,きちんと戦闘機のスピードを落として,水平を保ってスロットルを少し上げた瞬間に,同時に機首上げをするという,プレイヤーのテクニックとして使えるという方向で再現しています。

 『7』発表時に「熟練者向けにコブラやクルビットを繰り出せる機能を用意する」と予告があり。私はこれを、発動することで機体の安定性と引き換えに機動性が飛躍的に向上する「リミッターカット機能」が導入されると予想していた。
 インタビューを読んだ感じでは、一定の操作を行うことでポストストールマニューバを出せるという形になるようだ。つまり、「使えたら便利」というより「魅せるための機能」としての性格が強いと思われ。





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執筆者:しくじり鏡三郎


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