白い爪痕は罪人の印 「E3 2018トレイラー」が公開[エースコンバット7]

エースコンバット7
療養により浦島太郎状態になっていたため、数ヶ月遅れで情報を追いかけています。
白い爪痕は罪人の印 「E3 2018トレイラー」が公開[エースコンバット7]

 2007年11月発売の『6』以来となるナンバリングタイトルエースコンバット7 スカイズ・アンノウン。その新トレイラーである「E3 2018出展用最新トレイラー」が6月15日に公開された(風の噂によると、新トレイラーの公開前にバンナムの欧州法人が「新情報を出す」と口を滑らせてしまったとか)。
 今回のトレイラーでは、初登場以来プレイヤーの想像を掻き立てた「爪痕の3本線」について新たな情報が示された。

「E3 2018出展用最新トレイラー」ざっくり解析

22秒

 格納庫の中。Rafale、A-10にF-35の姿が映されるが、これらの機体の垂直尾翼には「爪痕の3本線」と呼ばれる「雑に描かれた白の3本線」が存在する。A-10は「トリガー」のエンブレムが消されずに残ってますな。

「爪痕の3本線」のRafale[エースコンバット7]
「爪痕の3本線」のA-10[エースコンバット7]
「爪痕の3本線」のF-35[エースコンバット7]

32秒

 ユージア大陸のチョピンブルグ地方(軌道エレベーターの東に位置する密林地域)の上空と思われる。右手側に水が溜まったクレーターが見える。

38秒

 夕日(?)に照らされる荒野。点在する岩山(テーブルマウンテン)が目を引く。この景色は『エースコンバット2』の舞台の1つであるフェイスパーク地方を連想するけど、どうだろか?

45秒

 どこぞの航空基地が映し出される。この数秒前から「懲罰部隊」「ここが腐った場所」という台詞が入るが、この基地の事を言っていると思われる。
 なお、基地の対岸である陸地側からは火の手が上がっている。

47秒

 欺瞞邀撃に参加すると見られる機体が離陸していく。

機体の爪痕は3本だけではない[エースコンバット7]

機体の爪痕は3本だけではない

1本線のF/A-18(gamescom 2017トレイラーより)[エースコンバット7]

1本線のF/A-18 ※gamescom 2017トレイラーより

 ここでそれぞれの機体の垂直尾翼に注目すると、1番手前のトリガー(主人公)のエンブレムが描かれている機体は線が3本であるが、手前から数えて2番目と4番目の機体には1本しか線が描かれていない。どうやら「3本線」は部隊共通のマークではなく、パイロットによって線の数が異なるようだ。そういえば、「gamescom 2017」のトレイラーでも線が1本のF/A-18が出てきてましたな。

52秒

 「トリガー お前のコールサインはスペア15だ」「それがお前の空中での囚人番号だ」という無線が入る。
 「懲罰部隊」「腐った場所」「囚人」のキーワード、この後の「こいつは何をしでかしたんだか」の台詞、それにE3 2017で公開されたミッション3のトリガーはMage(メイジ)隊の2番機である事を合わせると……トリガーは島流しにでもされたのだろうか?
 なお、「囚人」という単語も以前のトレイラーに出てきていますな(「はしゃぐな囚人ども」)。

1分01秒

 38秒と同じ場所と思われる。グランド・キャニオンのような峡谷が見えるが、この谷の中を飛ぶ事になる?

1分02秒

アーセナルバードの頭上に光の輪[エースコンバット7]

 チョピンブルグ地方を飛行する、『7』の超兵器の1つ・超巨大プロペラ機「アーセナルバード」。アーセナルバードの頭上に光の輪が浮かんでいるのだが?

1分04秒

 ゲーム画面。コックピットの機器とHUD右下の機体アイコンから判断するに、この機体はPAK-FA改めT-50改めSu-57!
 自機のコックピットからもアーセナルバードの光の輪が良く見える……。

1分06秒

 雷雲に覆われた谷。ただでさえ飛びにくい状況なのに、岩山の間で無人機「MQ-99」と戦う羽目になるらしい。…つーか、ここは「gamescom 2017トレイラー」で1本線のF/A-18とミハイ(老兵)の物と思しきSu-30SMが交戦していた谷か?
 画面に注目すると、「SPARE 2 COUNT」という名の僚機を確認できる。また、二重枠のコンテナで表示されている味方機がいるが、これは護衛対象? それとも視界不良の中でこの機体の後を付いていくのか?

1分10秒

 見えているだけで12機もの機体にF-15の編隊が追いかけられている。動画の流れからすると、この「RQ-1 プレデター」に似ている無人機がMQ-99か?

12機もの無人機に追われるF-15[エースコンバット7]

12機もの無人機に追われる

F-15に迫る無人機の姿を拡大[エースコンバット7]

無人機の姿を拡大

「RQ-1 プレデター」と似ている無人機[エースコンバット7]

「RQ-1 プレデター」と似ている無人機 ※「PlayStation Experience 2016トレイラー」より

 無人機の群れに対処するため、F-15は増槽を切り離して機体を軽くする。

1分12秒

 こういう忙しい時にヤバい奴が現れるのは世の中の常。ミハイと思われるSu-30SMが出現。敵無人機が味方に迫るのを横目に、トリガーはSu-30SMと交戦する。これが「gamescom 2017トレイラー」に繋がるというのか?

1分16秒

 1分04秒の続きか、Su-57がアーセナルバードの子機「MQ-101」を攻撃!
 ちょっと判断が難しいが、このSu-57の尾翼には爪痕が描かれていない?

1分18秒

 A-10が38秒と1分01秒の所で映った荒野に存在すると思われる基地をロケットランチャー(RKT)で攻撃している。
 画面左上のスコア表示が「SCORE 003000/017000」と表示されている事から、クリア条件が「制限時間内に一定の戦績を達成する」というミッションが『7』にもあるようだ。

1分20秒

新特殊兵装8AAM[エースコンバット7]

 今度はF-22A(爪痕は無し)がMQ-101を攻撃している。プレイヤーの前方にはミッション3にいた「Golem(ゴーレム)隊」1番機「KNOCKER(ノッカー)」の姿が。
 なお、このF-22Aが装備している特殊兵装は8AAMという新装備である。スクリーンショットの通り、以前のトレイラーにも映っていた主翼にぶら下がっているミサイルポッドが8AAMなのだろう。8AAMは4AAM・6AAM系統の新種「8目標マルチロックオン 空対空ミサイル」だと考えられるが、射程距離や誘導性能がどうなっているかが気になるところだ。6AAMは4AAMと比べて射程距離が伸びた代わりに誘導性能が低下したが…。

1分21秒

 トリガーに向けての台詞。「お前の罪線は3本か」「その数が多いほど犯した罪が重いんだ」「罪の分だけ仕事しろよ」。

1分25秒

 谷の中でSu-30SMと交戦中のRafale。敵にマニューバを決められてケツを取られた。

1分30秒

 アーセナルバードの光の輪が広がる。ガンレティクルが表示される距離まで接近していたトリガーの命運はいかに?
 アーセナルバードは自衛用にミサイルを装備しているが、この光の輪はどの類の兵器なのだろう? 光の輪は演出で電磁パルスの類なのか、それとも物理的破壊力を持っているのか?

1分35秒

 指揮官と思しき人物が言い放つ。「忘れるな 諸君らは戦力ではなく捨石だということを」と。
 指揮官の言葉と一緒に捨石部隊(=懲罰部隊?)の基地の物と思しき看板が映るが、看板には「444TH AIR BASE」と書かれている。第444空軍基地といったら、E3 2017トレイラーにもタンクトップの女性が連行された先と思しき場所として出てきているが…。
 そして懲罰部隊の基地を上空から見た映像が流れてE3 2018トレイラーは終了する。

白い爪痕は罪人の印

 「爪痕の3本線」。所属を示すマークを消すには中途半端である事から、3本線そのものに意味があると解釈した。また、マークを消すには中途半端でもそれまでの所属とは決別する事になるであろうから、そこまでに至る事態とはどのようなものなのかという疑問も生じた。
 そして今回、爪痕の3本線について新たな情報が示されたわけだが、爪痕の3本線は「罪人の印」であった。

 主人公のトリガーは、ミッション3――エルジアが宣戦布告をして間もない時点では「Mage Squadron(メイジ隊)」の2番機パイロット、つまり正規の軍人であった。それが今回のトレイラーでは、懲罰部隊と言われる基地に島流しされたようで、流刑先で囚人と呼ばれ、機体の尾翼には烙印たる白い爪痕をペイントされる憂き目に遭っている。
 また、「3本線」は部隊やチームを表すマークではなく、パイロットによって描かれる線の数が異なることも示された。トレイラーを見た限りだと、スペア隊の機体に描かれているのは大抵1本のようなので、トリガーの3本は異例である事は容易に想像できる。
 トリガーはなぜ3本線の烙印を押されてしまったのだろうか? 起こした行動の結果として3本線を背負う事になったのか? または冤罪、もしくは誰かさんにとって都合が悪くなったので口封じとして懲罰部隊へ島流しされたという線も考えられるけれど。

軍縮方針に似つかわしくない懲罰部隊

 それにしても、懲罰部隊とはまたエラい概念を持ち出してきましたな。実質的にはトレイラーで言われてた通り「捨石部隊」なのだろうけど、正規軍のパイロットを捨て石として使うというのはいかに異常であるかは、『エリア88』を読んだ人は特にそう思う気がする。一人前のパイロットを育成するには膨大なコストが掛かるわけで、折角育てたパイロットをあからさまに消耗品として運用するというのは金と時間の無駄遣いと言える。
 “消耗品”のようにパイロットが扱われる懲罰部隊は、使い捨ての盾としても使われる無人機と対比して描かれるのか? また、消耗品という表現は『5』で登場した万年大尉の台詞にも関連付けられるな。

 あと、懲罰部隊が「なぜ」「いつから」オーシア軍に存在しているかも『7』のストーリーの注目点の1つになると言えよう。環太平洋戦争を経て軍縮が推進されたと思われるオーシアに似つかわしくない部隊が存在している訳は? またはユージア大陸への影響力拡大を狙っているフシがあるからこそ存在しているのか?

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