- 4月21日:Valveへ直接申請をした経緯を追記。
- 4月28日:配信が始まったので更新。
時は遡って4月15日未明、同人ゲームサークル「Project ICKX」のTwitterが「とりあえずみんなそろそろSteamアカウントをだな」(cf.ICKX公式Twitter)とツイートした。これを見て「ついにICKXがSteamに参入するか!?」と色めき立ったが、別の事を言ってる可能性ももちろんあるので、とりあえずツイートをふぁぼして動きを待つことにした。
そして4月20日に日付が変わった所で、ICKXがSteamに参入することが発表された! Steam参入第1弾タイトルは『Vertical Strike Endless Challenge』。4月28日に配信開始で、標準価格は498円(4.99USD)。
作品を紹介すると、まず『Vertical Strike』とは「お手軽に爽快感を味わえる」「短い時間でもサクッと遊べる」をコンセプトとしたフライトアクションで、他のフライトシューティングと比べてミサイルや機銃を当てやすく調整している事から初心者の人でもお手軽に「俺Tueeeee!」感を味わえる作品となっている。
また、「リミッターカット機能(『エースコンバット7』でも登場が予想されている)」を使えばコブラやクルビットはもちろん、果ては『戦闘妖精・雪風』で雪風がやったトンデモな機動も再現出来るとのことで、フラシューに慣れた人も満足出来ると思われ。
で、今回Steamでリリースされる『Vertical Strike Endless Challenge』は本編から派生したアーケードモードで、『Halo』のファイアファイトや『Gears of War』のホードのように次々現れる敵をどこまで倒し続けられるかに挑戦する。WAVEが進むにつれ現れる敵の数が多くなるので、空戦の腕だけでなくリソース(兵装の残弾数)管理も問われる。制限時間を決めて何WAVEまで進めるか試すという遊び方もアリですね。
すでにVSEを知っている人向けの情報として、『Endless Challenge』は『VSE Rev, C88』をベースに、Steam実績と「間に合わなかったやつ」が追加される(cf.ICKX公式Twitter)。とりあえず大きな変更点は無いとのこと。
ちなみに、『Vertical Strike』はICKXが開発を進めている次世代「フライトシューティングつく~る」こと「3Dフライトシューティングフレームワーク『alternator(オルタネータ)』」のテストベッドという位置付けである。【2014年】と【2015年】の東京ゲームショウのインディーゲームコーナーに出展した事があるので、この記事を読んでいる人の中にはTGSでプレイした事がある人もいますかね?
それと話が逸れるが、「『EFFY』を始めとする過去作品もSteamでリリースするの?」という声が聞かれた。だが以前のゲームエンジンで制作した作品をリリースする事は権利(契約)関係によりほぼ無理とのこと。Steamでリリースするには、以前のゲームエンジンを丸ごと買い上げるか、作品をalternatorなど別のゲームエンジンで作り直さなければならないので(作り直すなら素材の調達という問題もある)、実現のハードルは極めて高い。
さて、ここまでは「ICKXもついにSteamに参入かぁ」という話だが、それだけで終わらないのがICKXの恐ろしい所。
一般的に、同人ゲームをSteamでリリースするには「Steam Greenlight」の審査を通る必要がある。
ところが、ICKXはこのGreenlightを経由せずに『Vertical Strike Endless Challenge』リリースを実現させたという。
まぁマジでGreenlight無しの一発参入すわ。
尽力頂いた関係各所には溶けきらんばかりの感謝を。
これを見た時に「Greenlightの後継サービスである『Steam Direct』の先駆けなのか?」と思ったが、
ICKXの中の人曰くSteam Directとは別の話だとのこと(cf.ICKX公式Twitter)。ガチでValveに直接申請してリリースに漕ぎ着けたということか。
4Gamerの記事にはゲームフリーク社が直接申請によって『GIGA WRECKER』をリリースした話が掲載されている。では同人作品で直接申請によるリリースを実現した物があるかというと、おそらく支倉凍砂氏のサークル「SpicyTails」が先日リリースした『Project LUX』や『WORLD END ECONOMiCA』が該当するか?(Greenlightで検索したが出てこなかった)
端から見るに、同人サークルが直接申請によるリリースを目指すのはVery Hardに映るのだけど、それを実現させたICKXの行動力と手腕は正にお見事と言うしかない。
[4月21日追記]
ICKXがValveへ直接申請をした経緯が語られたので追記。なお、直接申請によるリリースは別に例外でなく「王道」だそうな。
“Project ICKX公式Twitter”より
今回のVSEC、パブリッシャーが強力にネゴして押し込んだとかそういうのではなくてですね。
“https://twitter.com/effy_staffs/status/855051030966321153”より
ス「なーなープレイズムちゃん。なんかええかんじの日本のindieゲーないー?」
プ「あるやで?(VSAミセー」
ス「めっちゃええやんそれウチでだそか」
以上終わり(実話
“https://twitter.com/effy_staffs/status/855051208536408064”より
まぁ実力ってやつ?(あっこれ夜道で刺されるやつ
“https://twitter.com/effy_staffs/status/855051438392619008”より
ということで、VSECがSteamでリリースされる事について、一切の外圧、外力が働いていない事は明示しておく。
我々の名誉のために。
“https://twitter.com/effy_staffs/status/855052139013394433”より
まぁ、「したらばパブリッシャの強さはどうなのよ」って話については
ス、プのえらく近い会話が成立している立ち位置ってのがその証明になりますがね?
その一点において我々は実に運がよく、強いパブリッシャに乗ることが出来ました。
“https://twitter.com/effy_staffs/status/855054049502154753”より
んで、本当にヤバい話は
・その話は4年前
・その時の対象はVS
・んで今回出したやつは?
さてはて
“https://twitter.com/effy_staffs/status/855054713292640257”より
ということで「例外」はなく、「王道」があるのみ、というお話でした
Steamの話は『VERTICAL STRIKE』が初めて発表された頃――2013年の冬コミで『VERTICAL STRIKE -ALTERNATIVE-』をリリースした頃から既に出ていたのか。VS本編はまだ制作途中なので『ENDLESS EDITION』を出すしか無いけれど、VSEでVSのプレイフィールやコンセプトを伝えられる・伝えたいとValveが認めたということですな。
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